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2010年春期『応用情報技術者試験』受けてきました。

 2ヶ月前の記事で宣言した通り、昨日『応用情報技術者試験』を受けてきました。
 
 場所は市川にある千葉商科大学。
 大学の教室に座るなんて10年以上ぶり。
 なんだか切なくなっちゃうわい。

 それにしても
 
  ネットワークだけでなくITを体系的に勉強したい
   ↓
  せっかくだから資格試験を受けよう

 という流れで受験を決意したのに、最終的には

  ギリギリ合格できるくらい最低限の勉強すりゃいっか
 
 というように本末転倒な自堕落ぶり。
 ダメだ。
 ダメだオレは。
 
 そんなテンションで試験は始まった訳ですが、午前試験(4択×80問)は楽勝!(だと思ってた。この時は)
 2時間半の試験時間のところを1時間のこして教室を退出。
 
 大学の中庭で木漏れ日に当たりながら
「オレ、やるじゃない」
 と浸ってました。
 
 で、問題の午後試験。
 午後試験はこの試験の本番と言っても過言ではなく、記述問題もあり、あいまいな知識ではなかなか合格は難しい。
 選択式なので、得意なジャンルを選ぶことができるので、自分はネットワーク系やシステム系で高得点を取って何とかしよう、と考えていたのですが……。
 
 頼りのネットワーク系の題目は『無線』!
 ギャー!
 ワタクシ、ネットワーク技術の中でホントに唯一あんまり興味ないのがこの無線、なのです。

 だって線がないんだぜ。
 ケーブルの引き回しが出来ないんだぜ。ちくしょう!

 他にも当てにしていたジャンルにことごとく不得意なジャンルが混じっているという悲惨な事態。
 
 ヤバい。
 合格どころではない。
 
 と焦りながら、当てにしていなかった他の問題に見てみる。
 経営戦略やらプロジェクトマネジメントやらのお金の話が絡む問題がやけに簡単に見える気がする。
 うむー。
 試しに解いてみる。
 イケる! イケるぞ!
 エンジニアよりこっちの方が向いてるのかなー。

 とまあ、そんなこんなでギリギリ回答欄を埋めて試験は終了。
 
 
 その後、楽勝と思っていた午前試験も解答速報で自己採点したところ、自分は53問の正解。
 全然余裕なし!(80問中48問正解くらいで合格)
 木漏れ日に当たってる場合じゃなかった。
 65問くらい行ったと思ったんだけどなー。
 
 午後試験は解答速報が出るまで少し時間がかかるのでまだどうなったか分かりませんが、合格不合格は五分五分といったところ。

 合格しても何もインセンティブはないんですが、受けたからには合格したい。

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数学を、同僚におしえてもらうでござるよの巻。

 今年最初のエントリでも言っていますが、今年の目標『自分のフィールドを深く掘る!』です。

 
 これは、エンジニアとしてコンピュータサイエンスをちゃんと勉強しよう、ということも含んでます。

 社内ではすでに中堅どころとして位置していながら、なんで今さら勉強!?という感がありますが、これを部活に例えるならば、ろくに練習せずに地区大会はなんとか勝ち抜いたけど県大会で戦うためには実力が足りないので、じゃまず筋トレから始めよう、みたいな感じです。
 
 ※最近、英語を必死にやってるのもその一環です。
  この分野において、英語でと日本語での情報は量・質とも圧倒的だからです。
  コルド大王に対するトランクスくらい圧倒的です。
 
 ちなみに、日本のシステム会社では「エンジニアは技術を持っていなくても良い。持っている人に頼む方法さえ知っていれば良い」みたいな考えが支配的。
 ですので、自分みたいな「そろそろ管理職の能力も身につけた方がいいよ」などと言われる年齢に差し掛かった人間が今さら技術を深めようとすると、けっこうバカにされます。
 だからといって「オレはそんな風潮には流されないぜ!」と声高に叫ぶ程の気概はないので、基本的にコッソリやってます。
 
 そして肝心のコンピュータサイエンスですが、勉強を進めて行くとやはり数学知識が不可欠に。
 
 体系的にゼロから数学を学ぶ必要性を感じておりました。
 とはいえ、方法がわかりません。
 
 
 で、本日の話。
 同僚の営業さんと大手町のお客さんのところへ行き、打ち合わせ等を無事終え、その後スターバックスで少し休憩。
 
 雑談の中で、お互いのこどもの教育の話などをしてるうちに受験の話に。
 話の中で、その営業さんは東京理科大を卒業し、その後は数学担当の塾講師として働いていた、ということがわかりました。
 
 おお。
 数学の勉強の仕方を聞くのにこれほどぴったりの人が近くにいたとは。
 ただのエロい人だと思ってた。すんません。
 
 こんな機会はそんなにないぞ、ということで切り出します。
「実は最近かくかくしかじかで数学を学びたいんですよ。でも方法がわからなくて」
「じゃ、大学受験の教科書が良いですよ」
 
 なるほど。
 受験しないけど、受験勉強するっていう方法があったか。
 その発想はなかったぜ。
 
 受験用の教科書や問題集は「理解させよう」というサービス精神が旺盛なので、独習者にオススメだとのこと。
 なるほどね〜。

 さらに
「せっかくなんで今から本屋さんに行きましょうよ」
 ということでオススメ本をチョイスしてくれることになりました。
 
 で、色々教えてくれた中で、これを購入。
 
 
 ▲うむ〜。楽しみ〜。
 
 しかもその後
「まじで数学は面白いですよ。解けるようになると××が××ですよ。さらに▲▲が▲▲ですよ」
 と、とてもここでは書き表せない卑猥な表現で、数学の面白さを伝えてくれました。

「ただのエロい人かと思っててすみません。変態だったんですね」
 と感謝の意を表したら
「いやー、ホントそうです」
 とカレは照れ笑い。
 本物だ、この人。

 おかげで、ひとまず勉強の方向性が決まったので、あとはやるだけ。あとはやるだけだ!
 
 
 それにしても、超理系のカレが営業で、文学部出身のワタクシがエンジニアをやっているところに、現在の日本の弱体化の一端が見てとれますよね。
(とはいえ、文系理系という分け方そのものが日本を立ち後れさせている、という意見には同意です)

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先輩エンジニアのリタイア

 本日、先輩エンジニアの方から「しばらく休職します」という挨拶をされました。
 
 原因不明の持病が悪化したので、本格的に治療生活に入るとのこと。
 復職のタイミングは体調次第ですが、早くとも数ヶ月は難しいようです。 

 部署は同じでもチームが違ったので一緒に仕事する機会は少なかったけど、プロジェクトマネジメントのスキルが高いし、人格者だし、ひそかに尊敬していました。(さらに、エンジニアらしからぬイケメンだった)
 それだけに残念。
 
 
 病気が発症したのは、プレッシャーが強い案件を担当してからなので、やっぱりストレスが原因のひとつになってるんじゃないかな、と勝手な推測。
 
 実際、IT業界ってところは実際に精神的に、または肉体的に限界がきてリタイヤする人が多いです。
 ウチの会社も例外ではなく、立場が上がる程リタイヤ(転職とか休職とか)率が高い傾向があります。
 
 性格的にすこし不マジメなくらいの人の方が、残っている気がします。
(とはいえ、技術的には神経質じゃないとやっていけない)
 
 
 これを機になぜこのインフラ系エンジニアという職業がこんなにもハイプレッシャーなのか考えてみたいと思います。
 おそらく開発系エンジニア(こっちも大変)とは別の要因が存在すると考えています。

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急遽、名古屋出張でした。

 本日は名古屋出張。
 
 同僚の仕事が回らなくなったため、急遽、代打で行くことになりました。
 
 案件の内容を知らない自分が行ってもあんまり役に立たないのでは、と思いつつも、同僚の疲弊ぶりを見るにつけ、承諾せざるを得ませんでした。
 
 最近は東北方面への出張が多かったので、東海道新幹線の窓から見える富士山に感動しながら移動。
 
 ちなみに、同じ車両に外国人若者グループがいて、富士山を見て盛り上がったと思ったら、そのタイミングでなぜかお相撲さんが社内の通路を歩いてきて、さらに「OH!」となる不思議な状況が発生しました。
 
 白人の若者たちよ。
 きっと君たちは「オレたち、今マジでジャパンに来ているんだZE! マウントフジも見えるし、スモウレスラーもいるZE!」って気分になっただろうけど、日本に30年以上住んでいるこのオレもこんな状況初めてなんだZE。

 で、お客さん先での仕事はつつがなく終了。
 
 遠いのですぐにご帰宅です。
 
 新幹線に乗ってから気付いたのが、おみやげ(自宅用)を買っていない!ということ。
 
 でも東京についてから思ったのが、意外と「東京みやげ」って買うことも貰うこともないな、ということ。

 千葉県人に東京みやげ買う人もいないだろうし、自分が買って行くときも千葉みやげだしね。もちろん落花生関連。
 
 つーことで、きまぐれに東京みやげを買うことにしました。
 せっかくなら子供たちが喜びそうなモノ。
 
 コレ。
 定番「ひよこ」の東京限定版「塩ひよこ」


 
 喜んでくれました。

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仙台は住み心地が良いらしい。

 25日クリスマスの夜は仙台出張だったわけですが、お客さん(一世代上の方)と二人で一杯酌み交わしました。
 
 その方とはほとんど面識がなく今回であったのは2回目。
(電話では何回もお話したことがありました)
 
 でもなぜか石之介のことを気に入ってくれているらしく、ウェルカムモードでありましたので、人見知りの自分としては意外にも楽しく飲めた一夜でありました。
 
 その方は横浜出身なんですが、家族とともに仙台に永住するつもりのよう。

「住み心地がいいんだよね」とのこと。
 そうなのかー。
 
 次の日、その人と同じ会社の方とお話しする機会があったので、仙台について聞いてみると、みんな仙台が大好きっぽい。
 こんな感じです。

・仙台出身。仙台から出るつもりはない。(20代半ば)
・千葉出身で千葉大好き。でも仙台に家を買った。(30代半ば)
 
 うーむ。
 石之介が話した人がたまたまそうなのかもしれないけど、圧倒的に仙台人気。
 
 そこまで言われるとちょっと住んでみたい気にもなっちゃいますね。
 
 もしかして「ちょっと寒い」くらいの気候の方が良いのかもなー、なんて。
 カナダとかフィンランドとか、住みやすそうな国ってちょっと寒い気がする。
 でも、そこまで寒くないかな、仙台。

 また行く機会がありそうなので、次はもうすこし探求してみたいと思います。

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人気札幌みやげを味わうよ

札幌から帰ってきました。

今回は、これまで買い逃してきたおみやげを買うことができたので歓びの帰宅です。

まず『じゃがポックル』。
最近は随分手に入りやすくなった(空港で盛りだくさん売ってました)みたいだけど、初めて買えました。

20091203jaga
▲箱の中に小分けされた袋。

20091203jagamusume-270x360
▲娘にも大好評。
確かにウマい。なんだろ。食感?

あと『スナッフルス』のチーズオムレット。
これも先々月札幌に来た時に買えなかった。
通りかかったら売ってたので即買い。

20091203cheese
▲開けますよ。

20091203cheese2
▲わーい。
これはかなりオレ好みの味。やわらかいチーズケーキ。
値段的にもお買い得な気がするよ!(8個で1050円)

ヨメも喜んでくれたはず。

「この間、会社で食べた時もおいしかった」だって。

食べたことあるんかーい!

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札幌出張なのに、ガッカリ夜ごはん

 今晩は札幌で深夜作業。
 
 一旦ホテルにチェックインしてから、現場に行く予定。

 かなり空腹なので、その前に夜ごはんを食べるところを探しながらホテルに向かおう、と札幌駅の北側を降りると……

 寒い! 超寒い!
 すいません。札幌の寒さを舐めてました。
 青森のじいちゃんが「札幌は寒い」と言ってたのを思い出されます。
(当時は「同じだろ!」って思ってましたけど)
 
 じゃ、目に付いたところで夕食とっちゃおうと思いきや、北側は南側に比べてお店が極端に少ない。
 時間もそれほど余裕があるわけでもないので南側に移動するのもちょっと難しいかも。

 ……心折れました。
 
 
 その結果。
 
20091202_convini 
 ▲コンビニでカップラーメンとか買っちゃいました。
 ※せめて地元展開のコンビニにしようってことで、「セイコーマート」というコンビニにて購入。

 せっかくの札幌なのにかなりのガッカリ感。
 でも背に腹は変えられん。
 いただきます。
 
 ってあれ? お箸がついていない。
 店員さんがつけ忘れたのか。
 
 部屋をあさってみても、お箸やフォークの類は見つかりません。
 
 唯一の候補はこれしかない……。

20091202_tongue
 ▲水割りとか飲む用においてあると思われるトング。
 
 さらに増すガッカリ感。
 でも背に腹は変えられん。
 いただきます。

20091202_men
 ▲寒かった分、カップラーメンと言えど染みるねぇ。
 舌がB級(C級?)ですいません。
 
 でも今回の札幌、良いこともあったよ。

20091202_pokle
 ▲ヨメに頼まれていた『じゃがポックル』が手に入りました。

 やったね。ここ一年ほどのあいだ札幌に来ること4回目。
 初めて買うことが出来ました。
 
 ※この後、お客さんに自慢したら「最近はどこでも買えますよ」というつれないリアクション。
  ションボリ。
 
 さて、仕事だ!

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『ストレングス・ファインダー』をやってみた

 前回の続きです。

 ということでこの本を買うことで受けることができる『ストレングスファインダー』というテストをやってみました。

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
 
 軽く終わるかと思いきや、けっこうなボリューム(180問もあるらしい)で、途中「もしかして無限ループ?」という気さえしてしまいまいした。

 結果はこうです。
 
(1)最上志向
(2)自己確信
(3)成長促進
(4)ポジティブ
(5)達成欲

 
 なんだか暑苦しい感じの文字が並んでますね。
『調和性』とか『共感性』とか優しそうなのがひとつもないし、欲しかった『着想』とか『未来志向』とかクリエイティブっぽいのもひとつもないです。

 やっぱり自分のことってわかってないもんだなー。
 
 ひとつひとつ見ていくと。

 ●最上志向
 「良いものを最高にする」という行為に胸躍るという資質。

  一見よく見えますが、「弱点を克服する」みたいな、平均以下のものを平均並にするという行為には興味がないという一面を持つようです。
  確かにそういうところあるなー。

 ●自己確信
  自分の能力を確信していて、自分の決定に責任をもつことを恐れないという資質。
  その代わり、人から指示されることが嫌いだったりするみたい。

  うーん、そんなに自信家だという自覚はないけど……、そうなのかも。いや、よく考えるとそうだなー。
  意識してなかったけど、確かに指示されるの好きじゃないかも。
  あ!
  そう言われると、これまでうまくやれた上司の方々(現在の上司含め)は、基本的に放任してくれる気がする。
  そうかー。見抜かれてたんだな。

 ●成長促進
  他の人の潜在的な可能性を見抜いて、成長を助けるのが好きという資質。

  これは納得。
  人が成長していく様子を見るの、ホント好きなんですよね、なぜか。
  良いコレ。この資質はちょっとうれしい。

 ●ポジティブ
  よく使われる「前向き」という意味のポジティブというより、陽気さと情熱でまわりの人たちにエネルギーを吹き込む、みたいな資質らしいです。
  人を誉めたり、笑いかけたりするのが好きみたい。

 『成長促進』とコレを持っている人は教育係に向いてるんだって。
  昔から「誉めて育てる」がベストな教育方法だと思っているんだけど、こういうところから来てるんだな。
 
  でも、懐疑的な人と一緒にいると気力が萎えちゃうんだってさ。

 ●達成欲
  常に「何かを成し遂げたい」という欲求を持っているという資質。
 
  これも一見良さそうだけど、けっこう曲者な資質っぽい。
  休みの日とかにさえ何かを達成しないと不満に感じたり、何かを達成してもすぐに忘れて次に何かを達成したくなったりするので、そういう満たされない気持ちをいつも持っているんですって。
  ※これってアレだ。『グラップラー刃牙』最終巻の主人公のセリフ「もうたくさんだ!! もうこりごりだ!! 幾度もそう思ったハズなのに……もうこんなに闘いたい」ってヤツだ!
 
 
 改めて見ても暑苦しいなー。中小企業のワンマン社長みたいなキャラですね。
 あと、確実に大企業とか公務員とかは向いてなさそう。
 そういうところには『規律性』とか『公平性』とかの資質を持っている人が行った方が幸せになれそうだし。
 
 実は昔からクールでスマートな人にあこがれ続けているのですが、どうやらそれはムリだということを再確認してしまいました。
 
 なぜなら本書でマーカス・バッキンガムさんは「自分の資質が気に入らなければ、新たな資質は開発できるか」という疑問に対して「ノーだ」と答えています。
 脳の回路(シナプス)は15才くらいまでに完全に決まってしまい、使われなかった回路は壊れてしまう(回復不能)であるということのようです。
 
 なので、不足している部分を補足するのは労多くて功少なし。とのこと。
 
 まあ、その回路に何を乗っけるか(技術とか知識とか)によって能力が決まるという話なので、上記の自分の資質は受け入れるしかないんだろうな。

 さらば。クールなオレ。
 こんにちは。暑苦しいオレ。(なんと顔も暑苦しいよ!)

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マーカス・バッキンガム「さあ、才能に目覚めよう」を買ってみた

 前々回のエントリ「ツリーの飾り付けと、文化資本」にて、カズキさんから頂いたコメントで言及された「マーカス・バッキンガム」。

 少し調べてみたところ、人材開発のコンサルタントで、ビジネス書の著作も多数という人。
 最近ビジネス関連の本からは離れていた(技術関連の本ばっかり読んでる)のですが、久しぶりに読んでみたいと思った本がありました。
 こちらです。

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす

 タイトルだけ見るとありがちな自己啓発本っぽいのですが、これの面白いところは、本を買うと『ストレングス・ファインダー』というテストが行えるというところ。
 このテストで自分の『強み』がわかるらしいのです(ネットで評判を調べたら、内容もしっかりしてそう)。
 自己分析っって、自分では出来そうで出来ないんじゃないかなー、つーことで買っちゃいました。
 
 本書は、ざっくり言うと「『強み』はひとりひとり違うから、それを生かすのが良いんだぜ」というストレートな内容。

 ですが、意外とこのストレートさって実社会では実践されていないかも。
「これこれこういう人間が完成形だよ。だからそれに向かって欠点を修正していこうね」というマネジメントしかお目にかかったことがないです。学校でも会社でも。
 これって日本だけかな、と思いきや本書の序文で

われわれ人間は、「善は悪の対極にあるもの」という考えに固執し、何世紀にもわたって欠点や弱点にとらわれてきた。~中略~世界じゅうの学校や職場で生徒や職員は、優秀な人間になるには、まず弱点を自覚すること、分析すること、そして、それを克服することだと教えられている。

 とあるので、わりと普遍的な認識であるっぽい。
 
 で、強みは才能×知識×技術である、と。
 そして、唯一自分ではどうにもならない「才能」の定義。
『「才能」とは脳回路により決定される、無意識に繰り返される思考・感情・行動のパターン』
 つまり、個人個人の物理構造に依存するってことですね!
 
 石之介的にはこの話、かなりしっくりきます。
 才能ってなんだか定義できないボンヤリしたものっぽいけど、実は形質的なものなんじゃないかなー、てここ数年思ってまして。
 
 ちょっと脱線しますけども。
 なぜそう思うようになったかというと、息子が恐竜とか魚とかの本ばっかり読むのに付き合っているうちに、「生物って色んな形があるな」と。当たり前ですが。
 で、それぞれの生物が持つ能力ってのはほとんどその体の形とか構造に依存しているのです。
 もし、メチャメチャ根性があって日々自己研鑽を厭わないティラノザウルスがいたとしても、彼が空を飛ぶことは決してないのです。
 これも当たり前ですが。

 で、人間の話で言うと、人間の感情や考え方も脳という物理的な器官から発生しているわけで、それだけが形質的な効果から切り離されるということがあっては、ちょっと納得がいかないのです。

 話を戻しまして、じゃ、どんな『強み』があるというと以下の34個。

アレンジ Arranger/運命志向 Connectedness/回復志向 Restorative
学習欲 Learner/活発性 Activator/共感性 Empathy
競争性 Competition/規律性 Discipline/原点思考 Context/公平性 Fairness
個別化 Individualization/コミュニケーション Communication/最上志向 Maximizer/自我 Significance
自己確信 Self-assurance/社交性 Woo/収集心 Input/指令性 Command
慎重さ Deliberative/信念 Belief/親密性 Relator/成長促進 Developer
責任感 Responsibility/戦略性 Strategic/達成欲 Achiever/着想 Ideation
調和性 Harmony/適応性 Adaptability/内省 Intellection/分析思考 Analytical
包含 Inclusiveness/ポジティブ Positivity/未来志向 Futuristic/目標志向 Focus

 ずいぶんあるのね。
 で、『ストレングスファインダー』をやると、これのうち5つの『強み』を判定してくれるらしい。
 面白そう。早速やってみます。
 自分としては「着想」とか「未来志向」とかの資質があってほしい。
 「競争性」とかはなさそうだなー。

 結果は次回、ご報告します。

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文化資本の話の続き、と終わらない憧れ

 前回の続きです。
 
 残念ながら、『文化資本』は元々持っている人のみが持つことが出来るモノであって、後から身につけようとしても、その「後から身につけよう」とする姿勢がすでに非文化的であって、持っている人と持っていない人の間には決定的な差が出来てしまいます。

 ですが、文化資本が『資本』として成り立つ為には、自分たちみたいに「後天的な努力によって身につけようとする人」たちがいて、はじめて成り立つのです。
 どういうことかというと「ああ、その能力が欲しい。欲しいよ〜」って言ってるワタクシが、それをもともと持っている人の価値を高めてるんです。
 つまり宝石と同じです。欲しい人がいるから価値が出る。
 
 切ないですねー。
 見ようによってはかませ犬。
 もうちょい良い感じで言うと、御神輿かつぐ人です。御神輿に乗りたいのに。

 じゃ、ワタクシのように希望する『文化資本』を持っていない人はどうすればいいんだろう。
 って当然思います。
 
 これはもう、あきらめるしかないのか。
 
 そう。あきらめるしかないんじゃない。
 って今だから、そう言っちゃいます。
 身も蓋もありませんよ。ええ。
 
 ただ、そんな風に言えるのは自分でも「けっこう頑張ったな」と思えるからであって、その能力を持っていないことを努力しない言い訳にはしない方が、幸せだと思います。 
 
 気持ちよく「あきらめたー!」って言える心持ちを味わえるからです。
 ドラゴンボール最終巻であの名台詞「がんばれカカロット お前がナンバーワンだ!!」を言った時のベジータのようです。
 またはジョジョ(5部)最終巻の「運命とは『眠れる奴隷』だ……オレたちはそれを解き放つことができた……それが勝利なんだ……」を言ったブチャラティのようです。
 
 さらに言うと、その努力をしていた頃(自分で「努力した」っていうのもどうかと思いますが)を思い出すと、なんだかちょっと甘酸っぱい気分になれる。
 それも悪くないです。
 
 でもこれらは石之介の個人的な感傷であって、結局『文化資本』的な視点で言うと、解決していない。
 まんまと資本の糧になっているだけという結果。
 
 でも、いいんです、それで。
 そういうもんなんです。

「そういうもんなんです」を受け入れると、あら不思議。
 以前より心に余裕が出来て、けっこう幸せ。
 逆に堂々と言えます。
 オレ、いまでもデザイナーに憧れてるぜ、と。(やらないけど)

(補足)
 ところで『文化資本を持っていない自分が許せん!』って人は、新しい『文化資本』作るしかないんじゃないかなって、テレ東のソロモン流『広瀬光治』見ながら思いました。
 この方『ニット界の貴公子』と呼ばれてますが、そもそも彼の登場以前に『ニット界』なるものが存在していたのか、ということ。(もちろん編み物する人はたくさんいたでしょうけども)
 つまり彼本人が『ニット界』というフィールドとともに『貴公子』の座を創出したんだと。