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県知事選の投票に行ってきました

 昨日、千葉県知事選の投票に行って来ました。
 
 会場は、近くにある小学校。
 ウチの子供たちが数年後に通うことになるであろう場所ということで、ジロジロと見回しちゃいました。

 5候補のマニフェストを見た感じだと、まあほとんど似たようなことを言っていたんで、それらを実現する可能性が高い人がなるべきなんだろうな、と。
 そうなると、やっぱり『森田健作』なのか?となっちゃうんですが、自分の周りの雰囲気的には森田健作氏が圧倒的に強そうだったんで、他候補に入れちゃいました。

 結局、森田健作氏が圧勝でしたね。

 完全に東国原県知事とか橋本府知事が作り出した「元芸能人」の流れが後押しした、という感じですね。

 なので、小沢問題等の中央政治に結びつけようとする報道に対してはなんだか違和感があります。

 もし小沢問題がなくても、もし森田健作が民主党だったとしても、森田健作が当選してたんじゃないかなー、っと。

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髪を切ったら、息子に好かれた話

 娘が入院したりなんだりで髪を切りに行く余裕がなく、頭の大きさがかなり増量されて大変なことになっていました。

 その大きさたるや、宅配便の人がウチに来た時に
「すいません。お届けも…ブホッ!」
 と噴き出してしまうくらいのインパクトなのです。

 ですが、前の記事でもお伝えした通り、やっと状況が落ち着いたので、せっかくなのでバッサリと切ることにしました。

 短くしたい時はもちろん、そう「ソフトモヒカン」です。
 若りし頃、いろいろと模索した結果、一番似合うと自負していた髪型です。
 久しぶりです。
 
 tsuno

 さて、散髪を終えて、家に戻ると息子がキラキラした目で近寄って来ました。

「パパ、ツノ生えた!」

 息子は基本的にツノが生えた恐竜や動物が大好きなので、パパに生えたツノがステキに見えたようです。
 よし、今後はこの髪型でキマリだ!

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長かった戦い

 先月末あたりに下の子が溶連菌が原因の「とびひ」に罹りました。

 これが長い戦いの始まりでした。
 
 「とびひ」は感染力が強いということで病院にマメに通っていたところ、なんとインフルエンザも発症。
 治りかけていた「とびひ」も悪化して高熱が出てしまい、緊急病院で入院の運びとなってしまいました。
 1年前にも高熱で入院したので、これで二回目の入院です。
 
 1歳3ヶ月なので一人で入院するわけにもいかないので、ヨメも付き添いで入院。
 (ついでに溶連菌をもらって発熱)

 さらに事態はそれだけでは済まず、長男にもインフルエンザが感染していました。
 予防接種をしていたので症状は軽かったのですが、菌は最低5日は体内に潜在しているということで、保育園に預けることが出来ません。
 なので、実家に頼んで預かってもらうことに。
 
 自分だけは体調は崩すまい、と健康ドリンク(ゼナとか)と温野菜(ネギとか)を過剰に摂取しながら、平日は仕事、休日は病院という具合にやり過ごす日々。

 そんなこんなで、先週末やっと退院できました。
 長男も実家から引き取って、久しぶりに家族大集合。
 
 いやー、よかったよかった。
 みんな、お疲れさま。 

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いとおしい不器用さ。 『冥王星パーティ』 感想

4104722030 冥王星パーティ
平山 瑞穂
新潮社 2007-03

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 予備知識ゼロで、何の気なしで手にしてみました。 
 
 始めは自意識過剰な高校生の一人称の語りで進むので、ナルシシズムあふれるちょっと痛い物語(著者近影もちょっとナルシストっぽい)かと思って、正直「失敗した」かなとか感じたのですが、そんなことはなかったです。
 面白かったです。
 
 ストーリーはこんなです。
 桜川衛は、ある日都築祥子をネット上で見かける。
 そのサイトで祥子はみだらな姿をさらしている。
 しかし、衛が知っている祥子はどちらかというと「きちんとした」女の子だったはず。
 この11年間に祥子が何があったのだろうか。

 上のような前フリがあって、祥子の高校時代から何があったのかを追っていく、という構成になっています。
 
 ☆☆☆以下、ネタバレあります。☆☆☆

 結局、祥子は男がらみになると、持ち合わせている賢明さを発揮できず、あまりヨロシクナイ男に引っかかってしまう性格なんですね。
 で、最終的に他人との距離の取り方が分からなくなって、妙なサイトを開設するに至る、という流れです。

 でも、そのサイトがきっかけで、衛と久しぶりに会うことになるのですが、ここのシーンがすごくイイです。

 かなり痛めつけられてきたはずの祥子が飄々としてるんですよね。
 弱音を吐くわけでもなく、虚勢を張るわけでもなく。
 ※ここでメソメソされたら、「このナルシシズム小説が!」とイライラしたはず。
 強くなった、というよりは受け入れた、という感じがさわやかなんです。

 特に印象的なシーンは255ページ。衛に例のサイトを指摘されるシーン。

 
「あっ、あれ! あー……見られちゃったか」
 祥子はぶっきらぼうな感じでそう言ってから、ナイフとフォークを置いて、目を閉じた。
「ヤバい。まだあったんだ……恥ずかしいな……どうしよう、超恥ずかしい」
~略~
 祥子はそう言って、顔の片面に垂れかかる前髪を片手でしきりとかき上げた。

 高校生の頃の祥子は、他人に対して壁を作るような女の子だったのですが、ここでは照れを見せてくれてカワイイんです。
 処女性を失った祥子が、若い頃には人に見せなかった羞じらいを見せる、というのが倒錯的が良いんですね。

 お気に入り度=☆☆☆☆★

 結局のところ、この物語はなんでもない普通の人のよくある恋愛遍歴のお話。でも楽しみました。
 平山瑞穂の他の作品も読みたくなりました。

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古川日出男のリズムを抽出。 『僕たちは歩かない』 感想

404873735X 僕たちは歩かない
古川 日出男
角川書店 2006-12

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 この感想にはネタバレを含みますが、本作は薄いし(本当に薄い)サプライズもないので、特に問題ないと思います。
 30分くらいで読めちゃうほど薄いです。

 古川日出男の作品は、独特なリズムから成る文体/多様なサブストーリー/豊富な語彙、などを楽しむことが出来ますが、この作品に関してはリズムの気持ちよさを抽出した作品だと思います。

 物語は、シェフを志す若者たちが、26時間制の世界に紛れ込むところから始まります。
 そこで料理の腕を磨きあう若いシェフたち。
 しかし、仲間の一人であるホリミナという女の子が突然、亡くなってしまう。
 ホリミナを連れ戻すために冥界に行く、というお話です。

 やっぱり死んだ女性を冥界から連れ戻しに行く、というのは古事記に出てくるイザナミ・イザナギの黄泉の国のお話をモチーフにしていると思いますが、そういう意味では冥界でホリミナの姿が見えないのは救いでした。
 古事記のイザナミは雷と蛆虫にまとわりつかれたおぞましい姿で出てくるので、もしかしてホリミナもとんでもないことになるんじゃないか、と思ってたんですがそうはならずに安心しました。
 イザナミとホリミナが違うのは、生き返ろうとしたか、しないか。
 イザナミは生き返ろうとして、醜い姿を現してしまった。
 ホリミナは死を受け入れた。だから醜い姿をさらすことはなかった。ということなのかもしれません。

 この作品で特に好きな部分は、冥界のイメージが美しいところです。
 大雪。東京にある断崖。
 駅のホームに置かれた錆びた鉄で出来ている巨大な鳥かご。

 薄くてサラッと読めちゃう本ですが、リズムとイメージに身をまかせてサラッと読んじゃうのが正しい読み方だと思います。

 お気に入り度=☆☆☆☆

 ちょっと軽くヒデオを読みたいぜ、って時にベストです(笑)。

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素直に読めば良かった。 『終末のフール』 感想

4087748030 終末のフール
伊坂 幸太郎
集英社 2006-03

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 読み方を間違えてしまった! 素直に読めば良かった。

 本作『終末のフール』は滅亡まであと3年となった地球で過ごす普通の人たちの物語。
 8つの物語から成る短編集です。

 伊坂幸太郎に期待してしまうのは、「オシャレ」な会話にひょいっと隠された伏線が、終盤で気持ち良く回収されていく、というような構成なので、この作品に関してもそれを期待してしまいました。 
 それぞれの短編に何かが隠されていて、最後の一編で「何か」が起こるのだ!と勝手に決め付けて読んでしまっていました。
 でも、そんな大仕掛けはありませんでした。
 そういう意味の「素直に読めば良かった」です。深読みせず読むべきでした。

 とはいえ、逆に地球が滅亡しようとしているのに大仕掛けがない、というのもなかなか大胆な書き方です。
 病気でも老衰でもないけれども、確実な死。

 この作品の面白い部分は、滅亡を前にしたパニックを描いていないこと。
 おそらく凄惨な事件は数々起きているだろうことは、ちょいちょい仄めかされているんですが、あくまでそれは道具立てに過ぎず、主題は「死を受け入れた生」ということになると思います。

 興味深い企みだとは思いますが、正直もう少し突っ込んで欲しい気も。
 今は、地球が滅亡しなくたって、いつか必ず来る「死」を日々強く意識している人も多くいる時代だと思いますので。

 お気に入り度=☆☆☆
 
 読後感はよかったです。さわやか。