マーカス・バッキンガム「さあ、才能に目覚めよう」を買ってみた

 前々回のエントリ「ツリーの飾り付けと、文化資本」にて、カズキさんから頂いたコメントで言及された「マーカス・バッキンガム」。

 少し調べてみたところ、人材開発のコンサルタントで、ビジネス書の著作も多数という人。
 最近ビジネス関連の本からは離れていた(技術関連の本ばっかり読んでる)のですが、久しぶりに読んでみたいと思った本がありました。
 こちらです。

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす

 タイトルだけ見るとありがちな自己啓発本っぽいのですが、これの面白いところは、本を買うと『ストレングス・ファインダー』というテストが行えるというところ。
 このテストで自分の『強み』がわかるらしいのです(ネットで評判を調べたら、内容もしっかりしてそう)。
 自己分析っって、自分では出来そうで出来ないんじゃないかなー、つーことで買っちゃいました。
 
 本書は、ざっくり言うと「『強み』はひとりひとり違うから、それを生かすのが良いんだぜ」というストレートな内容。

 ですが、意外とこのストレートさって実社会では実践されていないかも。
「これこれこういう人間が完成形だよ。だからそれに向かって欠点を修正していこうね」というマネジメントしかお目にかかったことがないです。学校でも会社でも。
 これって日本だけかな、と思いきや本書の序文で

われわれ人間は、「善は悪の対極にあるもの」という考えに固執し、何世紀にもわたって欠点や弱点にとらわれてきた。~中略~世界じゅうの学校や職場で生徒や職員は、優秀な人間になるには、まず弱点を自覚すること、分析すること、そして、それを克服することだと教えられている。

 とあるので、わりと普遍的な認識であるっぽい。
 
 で、強みは才能×知識×技術である、と。
 そして、唯一自分ではどうにもならない「才能」の定義。
『「才能」とは脳回路により決定される、無意識に繰り返される思考・感情・行動のパターン』
 つまり、個人個人の物理構造に依存するってことですね!
 
 石之介的にはこの話、かなりしっくりきます。
 才能ってなんだか定義できないボンヤリしたものっぽいけど、実は形質的なものなんじゃないかなー、てここ数年思ってまして。
 
 ちょっと脱線しますけども。
 なぜそう思うようになったかというと、息子が恐竜とか魚とかの本ばっかり読むのに付き合っているうちに、「生物って色んな形があるな」と。当たり前ですが。
 で、それぞれの生物が持つ能力ってのはほとんどその体の形とか構造に依存しているのです。
 もし、メチャメチャ根性があって日々自己研鑽を厭わないティラノザウルスがいたとしても、彼が空を飛ぶことは決してないのです。
 これも当たり前ですが。

 で、人間の話で言うと、人間の感情や考え方も脳という物理的な器官から発生しているわけで、それだけが形質的な効果から切り離されるということがあっては、ちょっと納得がいかないのです。

 話を戻しまして、じゃ、どんな『強み』があるというと以下の34個。

アレンジ Arranger/運命志向 Connectedness/回復志向 Restorative
学習欲 Learner/活発性 Activator/共感性 Empathy
競争性 Competition/規律性 Discipline/原点思考 Context/公平性 Fairness
個別化 Individualization/コミュニケーション Communication/最上志向 Maximizer/自我 Significance
自己確信 Self-assurance/社交性 Woo/収集心 Input/指令性 Command
慎重さ Deliberative/信念 Belief/親密性 Relator/成長促進 Developer
責任感 Responsibility/戦略性 Strategic/達成欲 Achiever/着想 Ideation
調和性 Harmony/適応性 Adaptability/内省 Intellection/分析思考 Analytical
包含 Inclusiveness/ポジティブ Positivity/未来志向 Futuristic/目標志向 Focus

 ずいぶんあるのね。
 で、『ストレングスファインダー』をやると、これのうち5つの『強み』を判定してくれるらしい。
 面白そう。早速やってみます。
 自分としては「着想」とか「未来志向」とかの資質があってほしい。
 「競争性」とかはなさそうだなー。

 結果は次回、ご報告します。

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