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『ヴィンランド・サガ』8巻で泣いた。

ヴィンランド・サガ 8 (アフタヌーンKC)
 すっかりマンガづいてて申し訳ありませんが(誰に?)、『ヴィンランド・サガ』8巻を購入です。
 まさか、『ベルセルク』と同じ時期に発行されるとは。
 
 偶然にもこの作品も『ベルセルク』と同様、主人公の復讐がストーリーの主軸になっています。
 また、復讐の相手が、(捉えようによっては)英雄的な人物であるところも似ていますね。
 
 この8巻では、復讐の相手・アシェラッドがある「大変な決断」をすることによって、とんでもない展開になってしまうのですが(ボンヤリした言い方でスイマセン。ネタバレを避けようとしてます)、それに至るまでの葛藤や、その後の主人公・トルフィンやクヌートに対する矜持が、もう泣けて泣けて。

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 ▲奴隷の母が名付けた「真の名」を打ち明けるアシェラッド。
  この後の展開を読んでから、また見ると改めて泣けます。
  本気とも演技とも言えない様がもうホント切ない……。

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 ▲主人公・トルフィンに対して語るアシェラッド。 
 (トールズってのはトルフィンの父親で、アシェラッドに殺されました。)
  アシェラッドって他人に優しい言葉をかけるような人じゃないんですよ。
  でも、自分を殺そうと思い続けているトルフィンに対しての”最後の”指導。
  何このツンデレーション(涙)。

 やっぱり面白い作品には光る悪役がいますね。
 ラオウ然り。ベジータ然り。利根川然り。
 信念を持って世界に当たっているというか。
 ただそれが、主人公または(作品内の)世間と折り合いが悪いだけでさー。

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『ベルセルク』34巻を帰りの電車で2回読むの巻

20090928BERSERK 発売されたと聞いて、会社帰り『ベルセルク』 34巻を購入です。
 1年に1巻くらいしか出ないから、レアです。
 
 この34巻はセリフやモノローグもなく絵だけで展開するページが多い、ということで批判もあるようですが、自分的にはかなり面白かった!
 ※確かに絵ばっかりなので、帰宅の電車内で2回読めちゃいましたが。
 
 石之介的にヒットしたところ。 
 1.ガニシュカ大帝の淋しい人生
  →すっかり大変な存在と化してしまったガニシュカさんですが、幼少からのエピソードが悲しすぎる。実母に殺されそうになるところから始まって、実の息子に殺されそうになるところで「人」としての人生は終わり。で、「アレ」になっちゃう。
 「誰ぞ在れ」という言葉が切なく響きますね。
 (あと、ガニシュカ大帝の過去の”影絵”がものすごくカワイイ!)
 
 2.『鷹の団』人と使徒の結束
  →”英雄”グリフィスの元、人と使徒が力を合わせるというシーンがあるのですが、こういうシーンの場合マンガ的表現としては魔物的なモノ(=使徒)がちょっと可愛くなったり擬人化されたりされがちなのに、そこはさすが『ベルセルク』です。
  気持ち悪いまんま。
  でも、楽しそう。
 
 3.最後の方の展開
  →ネタバレになるので書きませんが、『ストーンオーシャン』(ジョジョ6部)の終盤を思い出させる展開。驚いた!
  こういう展開は長期連載であればこそ、ビックリできますよね。
 
 この巻で、人も使徒(ガニシュカ大帝含む)も救って、すっかり英雄の中の英雄となってしまったグリフィスさんですが、物語的には主人公・ガッツにとっては復讐の相手なんですよね。
 この後の展開、どうなるんだ。
 一般紙で数少ない(唯一?)ハード・ファンタジー漫画なので、満足できる着地を望まずにはいられませんぞ!

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オレはそれでも通勤電車で『週刊少年ジャンプ』を読むのだ

 通勤電車で『週刊少年ジャンプ』を読んでいるサラリーマンはカッコ悪い、ともっぱらの評判です。
 マンガ好きのひとでさえ、たいてい「カッコ悪い」と評します。

 で、私はモロにそのサラリーマンの一人なのであります。

 でも今後も私は通勤電車で『週刊少年ジャンプ』を読むのを止めるつもりは毛頭ありませぬ。ありませぬ。

 では今日は「なぜ通勤電車で『週刊少年ジャンプ』を読むのか」の言い訳をしたいと思います。
 
 
 今の仕事については、なんだかんだで気に入っていて、今いる会社もなんだかんだで気に入っています。
 なので、仕事にそこまでストレスを感じてはいない(はず)のです。

 でも、月曜日の朝はなぜかやっぱり憂鬱になっちゃいます。
 家族の時間⇒仕事の時間、に切り替わるのがイヤなんだと思います。
(実際、土日にも仕事が入っている場合は、「月曜日の憂鬱」を感じることはありません)

 特に通勤電車の時間が最もモヤ~んとなってしまう瞬間なのです。
 ※日曜の夕方に憂鬱になるという『サザエさん症候群』みたいなものです。
 
 会社に着いちゃえば、たちどころにやる気が出てくるので、問題は通勤電車のモヤ~んをいかに解消するか、ということになります。
 通勤時間の1時間だけです。
 
 
 で、その憂鬱を忘れるために、これまで色々なことをしたり、考えたりしました。
 
 ・音楽を聴く(iPodとかで)
  これはかなり良いのですが、数年ほど前から、「人がいるところで耳がふさがっている状態」になるのが急にダメになっちゃったんです。
  音楽を聴いていると、後方の気配を感じにくくなりますよね? それがとても怖いんですよ。
  だからこれは出来ないです。

 ・携帯型ゲーム機(PSPとかDSとか)
  持ってないんです(泣)。

 ・仕事に関連する資料を読む、仕事のことを考える
  仕事が始まっちゃえば憂鬱な気分がふっとぶなら、仕事を前倒しにして電車で始めちゃうという方法。
  これはダメです。日曜の夜が憂鬱になるだけです。
  あと、最近はコンプライアンスだ何だとうるさいので、電車で仕事の資料は出せないっス。

 ・ビジネス書とかを読む
  自己啓発的な本を読むのは確かに瞬間的にやる気があがったりするので、20代半ばのころはアホみたいに読んでましたが、あの手の本は同じことばっかり書いてあるんで飽きちゃいました。
  個人的には通勤電車で読むものとしては『週刊少年ジャンプ』とカッコ悪さはそんなに変わらないと思うんですよねーっと。

 ・小説や技術的な本を読む
  火~金はたいていコレです。
  でも、月曜日は他のことがしたいということで。

 ・週刊少年ジャンプ
  軽い気持ちで読み始められて、現実を忘れられる。
  そして、すぐに読み終わるし、安いので読み捨てが出来る。

 ということで、やっぱり今のところ月曜日は『週刊少年ジャンプ』がベストであるなー、という結論です。
 ちょっとしたわかりやすい現実逃避が月曜の朝にはピッタリなんです。
 寝起きにスタミナたっぷりの焼肉が食べられないのと一緒です。
 
 余談ですが、ちょっと前、永田町駅の近くのお客さんのところに通っていた頃があったのですが、もちろんジャンプ読んでました。
 その頃は、電車に乗っている人たちに向かって「もしかしてオレは麻生総理の下、「国立メディア芸術総合センター(仮称)」の設立に関わっているので、朝っぱらからジャンプを読んでマンガというメディアの近況を把握する役割を担っているのかもしれないのだぜ」という光線を発していました。
 違うけどね!

 
 ▲黄猿。海軍の中で一番好き。