シリコンバレー精神 -グーグルを生むビジネス風土 (ちくま文庫) 梅田 望夫 筑摩書房 2006-08-10 by G-Tools |
アルファブロガーの梅田望夫さんの数年前のエッセイ集です。
著者のシリコンバレーでの個人的経験や、ベンチャーの世界のありようなどが、生き生きと描かれています。
読みながら度々噴出してしまったのが、うらやましい。という気持ちです。
(うらやましい、というより、ねたましいというレベルですね。正直言うと)
石之介は、ITバブルが弾けた直後に社会に出たもんですから、社会全体が、またはある程度の大きさを持ったコミュニティ全体が盛り上がって行く、という経験をしていないのですよ。
そんな空気を感じてみたいです。
でも、ボクらの世代は下がりはじめたところから始まりました。
そんな状況に対して、特に悲観的になるつもりではないのですが、自分に参加資格がなかった祭りの話を楽しげに語られても「ああ、そうすか」と言いながら疎外感を感じるしかない。
じゃ、ITバブル前に社会に出ていたら、もっとエキサイティングな生活を石之介は選択できたのか、と言われたら、おそらく出来なかったでしょう。
能力が足りないからです。
シリコンバレーのような、能力によってのみ生き残れる場所では討ち死にです。
石之介が祭りに参加できないのは、世代のせいではありませんでした。
無念。極端に無念。